LEDの歴史
1960年代に赤色、1970年代に黄緑色、1990年代に青色のLEDがそれぞれ発明され、光の三原色によりフルカラーへの道が拓かれました.
1990年代後半に屋外用LEDフルカラービジョンの市場が出来上がりつつあり、この市場に弱小メーカーが名乗りを上げました。かつてこのメーカーに所属していた身としては、大手メーカーとの競合でとても苦労した思い出があります。話がそれましたので、軌道修正。次は、LEDの電気的特性に付いての話です。
LEDの特性
LEDには一般的なダイオードと同じように極性があります。プラス側をアノード、マイナス側をカソードと呼びます。LEDに電圧を加えると、低い電圧では点灯しませんが、ある電圧を超えると点灯し始めます。このときの電圧を『順方向電圧(Vf)』といい、赤色、緑色ではおおよそ2.1V、青色や白色ではおおよそ3.5Vくらいです。
しかし、それぞれの仕様により微妙に異なります。弊社で現在使用しているLEDは赤色2.1V、白色3.1Vのものです。 ただし、これらの電圧を直接LEDに加えると大電流がながれLEDは壊れてしまします。普通の電球とは異なりますね。 次はLEDを点灯させえる制御についいてです。
LEDの制御
先ほど書いたように、直接電圧を加えると壊れてしまうと書きましたが、これを防ぐために、『電流制限抵抗』と言うものをLEDに直列に繋ぎます。どのくらいの抵抗を入れるかは、加える電圧、LEDに流したい電流によって計算します。
固定抵抗の場合は明るさは一定ですが、代わりに可変抵抗を入れると、明るさの調整が出来ます。これはいわゆるアナログ制御ですね。さて次はデジタル制御という事になりますが、色々な制御方法がありますが、一般的なPWM制御について説明します。
PWM制御は、LEDに高速でON/OFFするパルス波の電圧を掛けるものです。このON/OFFの比率を変える事で明るさを調整することができます。
つまり、フルカラーの場合、赤/緑/青それぞれのLEDの明るさの比率を何段階にするかでLEDの表現できる色がが変わります。
例えば、それぞれ256段階(階調と言います)で変えられるようにすると、256の3乗の1677万色が色表現でき、1024階調にすると1024の3乗の10億色以上の色が表現できルトいう事になります。
話がそれますが、ON/OFFを高速で繰り返すという事は、LEDは高速で点滅しているという事になりますが、人の眼にはずっと点灯しているように見えます。しかし。点灯しているLEDをカメラで撮影すると、シャッタースピードやフレームレートによっては、lLEDが消えていたり、動画では点滅しているように記録されたりしてしまいます。これは、この制御方法の宿命です。対策として、ON/OFFの周期を更に高速化するなどがありますが、LEDが点滅せずに電流値を変える事でLEDの明るさを変える『スタティック駆動』と言うものがあります。前述の制御は『ダイナミック駆動』と呼ばれます。
では、話をもどして、次はLEDの取り扱いについてです。
LEDの取り扱いについて
既に、お話したとおりLEDには極性がありますので、プラスマイナスを逆に接続すると点灯しませんし、場合によっては故障の原因となりますので注意して接続してください。
また、点灯しているLEDを裸眼で、且つ近距離で直視し続けてはいけません。太陽を裸眼で直視しては行けないのと同じ理由ですね。眼に良くありません。