ドライバーの話(知ってた?)

 みなさんがよく見かけるドライバーは日本工業規格(JIS)に適合したものです。
 今回は利用頻度の高いプラスドライバー(『十字ねじ回し』が正式名称)についてです。

 プラスドライバーの種類は、先端形状の違いにより、H型とS型の二種類があります。
 加えて、H型には軸の太さや長さ違いで4種類が規定されています。
 表にするとこんな感じ↓(JISB4633より抜粋)

 

これ以外に、H型と略同形状のPH型やあまり見かける事のないPZ型(ポジドライブ)などがあります。これらは、当該JIS規格に規定されています。
これらのプラスドライバーのうち、一般的に使用頻度がもっとも高いのが、H型(またはPH型)の2番だと思います。一般的な用途であれば、買うとしたら迷わず2番を選びましょう。
でも残念ながら、CR01シャーシの組立では2番のプラスドライバーは使用しません。~大きすぎます。
CR01シャーシで使用しているネジは、日本写真機工業会団体規格に準じて作られた精密機器用のネジを使用しています。
このネジの締め付けには、同じ規格の『精密機器用十字ねじ回しビット(0番ビット)』といいうことになりそうですが、残念ながら使用しているネジの形状はさらに小さいものです。

そこで登場するのが、『00番』のプラスドライバーです。これは、一般にホームセンターなどで販売されている『精密ドライバーのコーナー』で容易に入手することは可能です。
 ~組立に際しては、準備しておいてくださいね。
規格に興味のある方は、『JIS 十字ねじ回し』で検索してくださいね。

マイナスドライバーって携帯していると逮捕される?!

『特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律』いわゆるピッキング防止法という法律があって、その中でマイナスドライバーは『指定侵入工具』に該当するのです。つまり、マイナスドライバーをもっていると逮捕されちゃうってこと?!この法律の第二条第三号に指定侵入工具の記載があって、


『ドライバー、バールその他の工具(特殊開錠用具に該当するものを除く。)であって、建物錠を破壊するため又は建物の出入口若しくは窓の戸を破るために用いられるもののうち、建物への侵入の用に供されるおそれが大きいものとして政令で定めるものをいう。』

とある。この指定侵入工具のドライバーというのが、『特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律施行令』の第二条に規定されていて、


『先端部が平らで、その幅が〇・五センチメートル以上であること。
長さ(専用の柄を取り付けることができるものにあっては柄を取り付けたときの長さ)が十五センチメートル以上であること。』


つまり、精密ドライバーを除くほとんどのマイナスドライバーが対象になるということ。ただしこれは、業務その他正当な理由があれば問題はないという法律です。

2017年03月02日|技術情報のカテゴリー:こぼれ話